二十四節気清明(せいめい)七十二候 玄鳥至(つばめきたる)

4月5日 二十四節気清明(せいめい)七十二候 玄鳥至(つばめきたる)

日本の寒い冬を、台湾やフィリピンなどで越すつばめたちが帰ってくる頃。
民家の軒先などで巣を作り、子を育てる。
邪魔をせずに、見守るように段ボールや板などで共存するための知恵を絞り、その一瞬に寄り添う人を毎年見かけては、「今年も大丈夫」と勝手に安堵している。

四季のある国では、冬には死に、春に生まれ変わるとか若返るという風に、
「生命の一巡」に擬え一生という時間の刹那を重ねた。

まさに青春というように春は若々しさの象徴。
清浄で、真新しく、勢いがある。

そこには失敗や成功といった結果を急ぐようなものよりも、ただ内側からあふれ出すようなエネルギーに満ちている。

それだけで綺麗だと思う。
眩しいほどだ。

広い原っぱでワンコのリードを外して、飛び出すように駆け出し広く大きく走り回り大地の懐を謳歌する。
振り返り私の方を確かめながら自分の命を祝福しているかに見え、一緒に祝うような気持ちで私も見守る。

その時のワンコはとても綺麗で、見惚れてしまう。

この春は、そんなワンコを見習いたい。
過去にとらわれず、苦い想いや漠然とした不安も脱ぎ去って進んでいきたい。

なんだかんだあってもこうやって笑っていられる。

大丈夫、大丈夫、大丈夫。