あとがき
森の中は、この数年感じていた死の気配が、これからの生命と直結する場でありました。
ここ数年考えていたことが、なんとなくまとまって、落ち着いて年を越せそうです。
2020年はあと2日でおしまい。
今年何かを大きく失って、大きな喪失感に襲われていても必ず新しい何かが生まれてくる。
少し休憩して、だだっ広い心の奥に手を伸ばすために、ひらひら舞い落ちる花びらや、雲に隠れる月をボーッと眺めることも、電車で三十分移動して大好きな木に会いにいくことも、けして無駄ではない。
むしろとても大切なことを思い出させてくれるかもしれない。
大きな風をはらんだ2021年がたくさんの笑顔に満ちていますように。
思ってもいないところで、大きく背中を押されることも、思わぬ向かい風に遭うこともあるかもしれない。
凝ったクイズを解くように、その風をどう味方にするのか楽しみたいですね。
そのためには、空を見上げる余裕も、その発見を誰かと分かち合うのも、
2021年の今頃には何か面白いことが始まる糸口になってるかもしれない。
今年もありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
良いお年をお迎えください。