空気の層を抱く

あらゆる人とものごとと。

それぞれの間に大切だからこそ空気の層を抱きたい。

冷静に丁寧に眺めることのできるように。

冷静に丁寧に眺めることが叶えば、心穏やかに感じることができるでしょう?

心穏やかに感じることができれば、優しく思うことができるでしょう?

優しく思うことができれば、暖かい言葉を伝えられるでしょう?

暖かい言葉を伝えられたら、心の奥がホンワリと暖かくなるでしょう?

そしたら言う人も聞く人もみんな幸せになれるでしょう?

でも、楽しくて、興味があって、大好きになってどんどんひっついて行きたくなる。

もっと触れたくて、もっとたくさん一緒にいたくて、もっとわかりあいたくて、

「もっと、もっと」って、どんどん欲張ってしまう。

そして、わかってもらえない。そばにいると苦しい。って不満が出る。

結果、傷つけあってしまう。

はじめは大好きだったものが、傷つけて傷つけられて。

悲しみを与えて与えられてしまうものとなって、遠ざかることになる。

その寂しさも相まって、引きちぎられるように空気の層を抱く。

血の匂いがしそうなほど、痛々しくも分厚い空気の層を、

手放すことさえできずに力なく抱いている。

あらゆる人とものごとと。

大好きが、大好きのままでいるコツは空気の層を抱いておくこと。